光ガイド
ちょっとしゃれた構えの京阪宇治駅を降りるとすぐそこに宇治橋が見える。のぞき台から川を見下ろすと広くて水量があるのに川底が見える。
・「夢の浮橋」（宇治橋）
大化２年（６４６）に架橋。洪水により流出を繰り返し、この平成８年に架け替えられたのが最新である。宇治川上流に張り出した三ノ間は、豊臣秀吉が茶の湯の水を汲ませたところと言われている。恋い焦がれる浮舟からの便りが来ないことを嘆いた薫君の「夢の浮舟」の古跡がある。
上流側に張り出した欄干「三の間」は、守護神「橋姫」を祭った名残とか。薫と浮舟は、宇治橋が長く落ち果てないことを例えて不変の愛を交わした。
夢浮橋から入ると道は二つに分かれる。一つは平等院の表参道で茶店や土産物売り場が続き賑やかだが右側の道は人もまばらの通りで県通りを１００mほど歩いた所にある。
・橋姫神社
宇治橋の守護神。橋姫は嫉妬の神、縁切りの神で悪縁絶ちに霊験ある。
・県神社
引き返して平等院の表参道を歩く。門前町の風情が漂う。突き当たりに平等院がある。「極楽を知りたければ宇治に行ってみなさい。」と言われたほどの絢爛豪華な構えをしている。
・平等院（世界文化遺産）
浄土美術の粋を極めた平安の極楽浄土平等院。宇治関白藤原頼道が、父長道の別邸を寺院として改めたもの。池に映る鳳凰堂の姿は、藤原氏の栄華を彷彿とさせて美しい。世界文化遺産である。十円硬貨で馴染み深い藤原時代の代表的建物。源氏物語では宇治川を挟んで西岸と東岸では対照的に描かれている。西岸では光源氏ゆかりの者達が別荘としていた宇治別業は、平等院をモデルにしたと言われている。反対に東岸は仏門の世界に支配されており静寂そのものである。
・宇治上神社（世界文化遺産）
朱色の鳥居の正面に国宝の拝殿が建つ。
拝殿の一段上に位置する本殿は、日本最古の神社建築で国宝である。三棟を一列に並べ、共通の覆い屋を設けた特殊の建物である。境内には宇治七名水の一つ桐原水が涌き出ている。源氏物語ではこの周辺に八の宮の姫君達の住まいが設定されている。関連する石碑も建っている。
・早蕨の道・朝日焼陶芸資料館
歴代の作品や古文書などが展示され、朝日焼きの歴史がわかる。
・松露会館
作品の展示販売がされている。館内には抹茶やお茶料理などが味わえる茶房がある。また、作陶館では陶芸教室が開かれている。
・興聖寺
曹洞宗の開祖・道元にちなむ寺で、禅の修行道場。琴坂の紅葉は特に有名で２００ｍ続く寺への参道は秋をたっぷり満喫させてくれる。
・天ヶ瀬吊橋
・ガーデンズ天ヶ
瀬天瀬ダムの畔に立つナチュナル・レジャーゾーン。地ビール工房・レストラン・デッキテラスがある。寺社めぐりハイキングの汗をかいた後、昼食に立ち寄って地ビールを一杯飲むと最高である。地ビールの「三種飲み比べセット」はおすすめ。
「源氏物語ミュージアム」オープンを記念して源氏物語ビールが新たに加えられた。
・天瀬ダムと森林公園
ダムや鳳凰湖を眼下に収める森林公園。森林浴や
バードウォッチングに最適である。ダムから大量の放水されている。ダムの上から見る放水は見事である。
また、天気の良い日に槇尾山への山登りは気持ち良い。頂上からは宇治川水系が一望できる。
ハイキングコースとしても最適！！
・源氏物語ミュージアム
平成１０年１１月８日オープン。館内では光源氏が住んでいた、貴族が使っていた調度品などを復元展示し、源氏物語の世界を紹介している。 開館時間９時〜１７時